研究室紹介

(1) 研究室の目的

「糖蜜色」の 地球上における「存在意義」について考察すること。

「糖蜜色素成分」の有効利用について研究すること。

    
    a)
糖蜜とは?

       サトウキビやサトウダイコンを絞ってジュースをとり、そのジュースを濃縮していくとショ糖(いわゆる砂糖である)の結晶が析出してくる。
      ショ糖を分離した残りの液が糖蜜である。
    当研究室で取り扱う糖蜜はサトウキビからできる糖蜜である。

   b)糖蜜色とは?

     糖蜜そのものはドロッとした液体で暗褐色をしているが、水で希釈していくと「琥珀色」に近い。 
    糖蜜の色に類似した褐色系の色のことを、当研究室では「糖蜜色」と言う。

c)糖蜜色素成分とは?

  糖蜜の主たる色素物質は「メラノイジン」である。メラノイジンは次のような過程でつくられる高分子物質である。

 ワンダムおじさんの糖蜜色研究 図47.酵素的褐変と非酵素的褐変の比較

 
 d)糖蜜色物質の存在意義


  自然界に存在する糖蜜色物質の代表としてメラノイジン(腐植物質もメラノイジンと同じ)とメラニンがある。これらの物質には紫外線防御作用や抗酸化作用があることがわかっている。当研究室では、色々な糖蜜色物質の情報を集め、その存在意義について考察していく。

 e)糖蜜色素成分の有効利用

ワンダムおじさんは会社生活でサトウキビからできた糖蜜を原料として色々な発酵製品を製造してきた。また発酵廃液を肥料としてサトウキビ畑にリサイクル仕事をライフワークとしてきた。会社を定年退職したこれからは、サトウキビ、糖蜜、糖蜜発酵廃液などから人の役に立つような有効成分の抽出を研究していきたいと考えている。

 (2)  研究員プロフィール

  1)室長=ワンダムおじさん
   「糖蜜」おたくである。以下は著書「ワンダムおじさんの糖蜜色研究」の著者プロフィール
    
    高橋敏雄
    1952年三重県生まれ。1972年鈴鹿高専工業化学科卒業と同時に旭化成()入社。主として糖蜜を原料とした発酵関係の研究開発および製造業務に従事。1983年インドネシアにて技術指導、1987年から1994年タイ駐在。1999年旭化成食品事業部の日本たばこ産業()への譲渡と同時にタイの子会社であるタイフーズインターナショナル社に出向、2005年同社社長、2011年同社顧問を経て2012年に退職し日本へ帰国。
    2013年現在宮崎県延岡市に在住。自称「糖蜜色研究家」

 2)アシスタント=ナムタン君
   サトウキビの妖精である。

高橋幽明の作品

髪の毛および腰巻はサトウキビの葉でできている。

大きな袋の中には美しい砂糖の結晶がはいっており、ナムタン君はそれをまいている。

首飾りも砂糖の結晶でできている。「ナムタン」というのはタイ語で「砂糖」の意味。

ナムタン君の活躍は「ナムタン君の部屋」でごらんください。
2014年度は第1話から第10話までを掲載いたしました。
2015年3月から続編「ナムタン君とミイの旅」掲載し2017年5月に完了いたしました。


 (3) 私の好きな文章

   若いころ、グルタミン酸結晶の研究をしていたときに「Crystal and Crystal Growing , Alan Holden & Phylis Singer,(1960)」を読んだ。
 1977年に河出書房から現代の科学シリーズとして「結晶の科学-物性の神秘をさぐる」という翻訳書が出版されている。
 この本のまえがきに書かれている以下の文章が好きで、定年後に私設研究室をつくった動機付けとなった。

 「たいていの人が科学者は法律家や外交官と同じように、特殊の環境にいる人間であると考えていることは残念である。
 法律の訓練をするには法廷にいかねばならない。外交の訓練のためには外務省に入らねばならない。
 科学の訓練には探求心と忍耐と思考力と時間だけが必要なのである。」

 (4) 連絡先

 郵便番号 882-0803
 宮崎県延岡市大貫町4丁目2599-14
 Eメールアドレス takahashit118@gmail.com



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