2 珈琲(コーヒー) (2013年11月19日)

 芳しい珈琲の一杯にはそれぞれの人になつかしい記憶があるだろう。
2010年の2月にタイ北部のチェンマイとチェンライの野菜農場の視察に出かけた。そのとき山荘に宿泊したのだが、朝霧に煙る池を見ながら飲んだ一杯の珈琲は忘れられない。(写真①)
また、その翌朝にチェンマイの小さなレストランの珈琲も芳しかった。(写真②)
日本で飲む珈琲より味が良かったわけではない。チェンマイの珈琲生産の歴史に思いをはせながらいただいたことが特別だったのだろう。




 タイ北部の山岳民族の人々は昔、ケシを栽培して生計を立てていた。麻薬の原料である。
これをやめさせるために新たな換金作物を導入する必要がある。 その一つが珈琲であったのだ。
珈琲の栽培奨励はタイ王室のプロジェクトとして実行され、写真④は1969年に現国王のラマⅨ世プミポン陛下が栽培状況を視察されているところである。



 チェンマイの珈琲も良いが、やはり日本の珈琲は格別である。写真③は私がタイに単身赴任をしているときに妻と娘が当時住んでいた東京に一時帰国したときに行ったコーヒーショップである。
外出先で3人で飲んだ1杯は味も香りも抜群であった。

 さて珈琲の色は糖蜜色と言っても良い。珈琲を糖蜜のように濃厚になるまで煮詰めたのが写真⑤である。これを筆に絵筆につけてスケッチブックに塗ったのが写真⑥である。
RGB値を比較してみると珈琲は糖蜜よりRに対するBの値が高かった。糖蜜にも珈琲にもその色にはバラツキがあるので、概略同じような色素成分を含むと見ても良いだろう。
RGBについては「ワンダムおじさんの糖蜜色研究 1.4 ワンダムおじさんの研究室と研究道具」をご参照いただきたい。


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