372.裸にしたサトウキビ 2020年8月31日

 研究日誌第298節に記した母屋花壇のサトウキビ蘖は順調に生育し旧株と変わらない背丈までになった。
 光合成に大きく寄与しているのは上部の葉で、下部の葉はむしろ維持するための栄養がいるのでない方が良いということである。
 そこで、今回は下部の葉と葉鞘を除去することにした。
 いわばサトウキビの下半身を裸にしたことになる。
 写真1と写真2の葉と葉鞘除去前後の状態を示した。



  
 サトウキビの下半身を裸にすることで分かったことが2つある。
 2年目の茎は先端部(ショウトウ部)から新たな茎が生長するか、側枝を出してショウトウ部が枯れていくかであるが、
 母屋花壇のサトウキビは側枝の出現は皆無であった。
 写真3に昨年成長した茎先端部の状態を示した。
 旧茎と新茎の境界には節が密になっていることがわかった。
 これでけ多くの節がないと新しい茎はすぐに折れてしまうだろう。

  

 もう1つは裸にした茎表面の色変化である。
 写真4に示すように裸にした直後は緑色の茎表面は日を追うごとに紫色に変化していくことがわかった。

  

 図1に示すように、当初はG>R>Bで緑色をしているが、Gが減少して R>G>Bの糖蜜色となり、最終的には
 R>G=Bの赤紫色となった。

   


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