377.腐朽ブドウ抽出液 2020年10月9日

 前節でブドウの果実の色変化を観察したが、最終的に腐朽した果実をホワイトリカーに浸漬し、ついでその残渣を熱水抽出した。
 腐朽ブドウは写真1のように水洗し、写真2のような洗浄品を得た。



   

 水洗した腐朽果実に200mlのホワイトリカーを加え、室内暗所に9日間放置した。
 その経過画像を写真3に浸漬液のRGB変化を図1に示した。

 
 ホワイトリカー浸漬液は写真4のように濾過して濾過残渣と濾液を得た。

 

 濾過残渣に200mlの水道水を加えジューサー・ミキサで破砕し、ホットプレート上で熱水抽出を行った。
 そのときの様子を写真5に示した。
 

 図2に①腐朽果実②ホワイトリカー浸漬濾液③熱水抽出濾液④風乾抽出残渣の画像とRGB%を比較した。
 ホワイトリカー浸漬濾液と熱水抽出濾液のRGB%は一致し、典型的な糖蜜色であった。
 腐朽果実と風乾抽出残渣のRGB%もほぼ一致し、紫をおびた糖蜜色であった。
 果皮の紫色はホワイトリカーおよび熱水での抽出によっても残渣に残った。
 
 
 図3にホワイトリカー浸漬濾液と熱水抽出濾液の紫外可視吸収スペクトルを示した。
いずれも波長275nm付近にピークを有していた。


 
 
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