516. 暗闇から解放したランタナ 2023年2月21日
 
 第503節で黒いビニール袋をかぶせて光を遮ったランタナの観察結果を記載した。
 本節ではその黒いビニール袋の覆いを外し、暗闇から解放したランタナの経過について述べる。
 写真1,2,3,4に経過写真を示した。


 
 
 
 
 写真5にはランタナの1枚の葉に着目し、その経過を示した。
 暗闇から解放すると葉はすぐに大きく生長し、緑色も強くなった。
 しかし、季節は寒い冬、葉の色は紫色に変色し、ついには枯れて糖蜜色となった。
 
 図1に葉のRGB変化を示した。

             
 
 図2に葉のRGB%の変化を図3には延岡市の最低気温の変化を示した。

           
  図2と図3から経過の期間を4つの期に分けてみた。
  Ⅰ期は光を受けた葉が生長し、G%が上昇する時期である。この時期の最低気温は9.1℃であった。
  Ⅱ期はG%が緩やかに低下し、B%が緩やかに上昇する時期であり。この時期の平均最低気温は3.2℃であった。
  Ⅲ期はB%>R% >>G%となり葉が紫色になる時期である。この時期の平均最低気温は2.3℃であった。
  Ⅳ期は最低気温が零下4℃になった時から始まった。R%=G%>B%の時期を経てR%>G%>B%となった。
  この時期の平均最低気温は2.7℃とむしろⅢ期より高い。
  
  図4には期別の葉G%の変化を図5には期別の延岡市最低気温の変化を示した。
  各期の相変化は最低気温が引き金になっていると考えられる。
  すなわちⅠ期→Ⅱ期は 3℃、Ⅱ期→Ⅲ期は0℃、Ⅲ期→Ⅳ期は-4℃である。
  Ⅳ期の始まりは前節ですべてのランタナの葉が脱落した時期と一致している。
  ランタナの葉は-4℃には耐えられないようだ。
   
           

 図6には期別の葉の平均RGBと色見本を示した。
 
           
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