122. 2017年黒砂糖No.6-茎洗浄・搾汁並行処理 2017年2月19日

(1)はじめに
 
 本年度6回目の黒砂糖作りでは茎洗浄と搾汁を平行で実施し、総処理時間の短縮を試みた。


(2)刈り取りから切断まで(写真1~3)



(3)茎洗浄と搾汁の並行作業(写真4)




(4)ジュースの加熱とサイホンによる分離(写真5)と濾過(写真6)



 サイホン吸い取り口の深さによって清澄度がかなり違うことが分かった。
図1に示すように上澄液1と2はそのまま清澄ジュースとし、濁度の高い上澄液3と沈降残渣液は濾過してから清澄ジュースとした。

 図2に各サイホン分画液のRGBを示した。 また図3には深さとT値=R+G+Bの関係を示した。

  


(5)濃縮から黒砂糖完成まで(写真7)
 


(6)総作業時間の比較(図4)

 No.6では茎洗浄と搾汁を同時並行で実施することにより、今まで3日間かかっていたところを2日間で実施することができた。



(7)正味作業時間あたりの黒砂糖生産性(表1)

 沈殿濾過を実施したNo.4と比較すると、生産性は0.41/0.38=108%となった。



(8)黒砂糖収率(表2)
 
 沈殿濾過を実施したため。収率は94%を超える好成績であった。

 


(9)まとめ
 
①茎の洗浄と搾汁を同時並行作業は総作業時間の短縮に極めて有効であった。
 ただし、刈り取るサトウキビの量が多すぎると、1日目の作業時間が長くなり体力的に厳しいので適正な刈り取り量の設定が必要である。
②沈降残渣を捨てずに濾過して濾液を回収することは収率の向上につながるので、実施すべきである。
 ただし、濾過時間が長すぎるので、これをいかに短縮するかが、今後の課題である。

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