188.サトウキビ茎の水浸漬で生成したフロックの通気培養 2018年8月10日

(1)はじめに

 「187節(続)スエヒロタケが生えたサトウキビ茎の水浸漬」で生成した微生物フロックが光合成微生物であることを確認するためにハイポネックス粉末を栄養源とした通気培養を行った。
 実験方法については「187節(5)分離したフロックの培養試験②光合成微生物の増殖確認」を参照されたい。


(2)通気培養の結果

 ①写真1,写真2に示すように緑色のフロックは通気培養により増加した。
 ②写真3には通気培養前後の沈降フロックの量を比較した。通気培養により明らかに増加した。
 ③フロックの採取場所によって培養後のフロック量は異なるが、これは移植したフロック量の多少によるものと考えられ、何れの場所のフロックも増加した。
 ④成り行きの温度変化を図1にpH変化を図2に示した。pHの変化パターンはいずれのフロックも同じであった。
 ⑤以上より微生物フロックはシアノバクテリアまたは微細藻類からなる光合成微生物であると結論した。

 
  
   


(3)通気培養液へのサトウキビ茎の再浸漬

 7日間培養した液に水に浸漬しなかった乾燥サトウキビ茎を分割して浸漬する実験を開始した。

 写真5のように浸漬前の乾燥サトウキビ茎の重量を測定し、一定時間浸漬後に重量が減少することを確認する。
 写真6には浸漬実験の様子である。
 最初浮いていた茎が水を吸収し沈み、微生物フロックが主として表面に浮いてきている。
 
 

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