211. サトウキビ畑に敷いたトラッシュの変化 2018年12月26日

 2018年2月20日にサトウキビ畑にサトウキビのトラッシュを敷きつめた。(第174節
写真1に示すように、敷きつめたトラッシュも12月11日にはほとんど無くなり土に還っている。
その経過を見るために写真のオレンジ色で囲った部分を切り出し、それを時系列にそって並べたのが
写真2である。



 写真2からおおよそのトラッシュ被覆率を推算し、図1にプロットした。
 これによると被覆率の減少は7月下旬に始まり10月上旬に終わっている。
 この期間に微生物により急激に分解されたトラッシュは細かくなって土に還っていくとみることができる。

 

 図2はトラッシュの被覆率とともに第210節に記載した水に挿したサトウキビ側枝の空気中部分の白色度の変化を示したものである。
 白色度はT値=R+G+B を 255*3=765で除した値である。
 側枝の白色度の低下もトラッシュの被覆率の低下と同じ傾向であり、どちらもこの時期に微生物の活動が活発になっていることを示唆している。

 図3は第99節に記載した糖蜜を皿の上に放置したときのカビのコロニーによる表面被覆率の変化である。
被覆率が高くなるのは6月下旬から10月下旬である。
図2と比較すると約半月の遅れがあるが、図2は屋外の現象であり、図3は屋内の現象の違いであろう。


 宮崎県延岡市においては6月から10月に微生物の活動が活発になり、それがトラッシュの土壌還元に最も大きく寄与していると考えられる。


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