223. 起き上がったサトウキビの刈り取り 2019年3月20日

 第209節「起き上がるサトウキビ」の観察を続行した。(写真1,写真2)
 第180節「上から見下ろしたサトウキビ」では1月末にはショウトウ部は枯れてしまったことを述べたが、同じ場所で生育したこのサトウキビは
 ショウトウ部は緑色を保ったまま冬を越した。
 昨年は南国延岡としては異常に気温が低く、今年は暖冬であったためである。




 このサトウキビを3月17日に刈り取った。
 写真3は刈り取り直前のサトウキビの姿を示した。
 写真4には地面から起き上がり点までの寸法を示した。





 写真5に刈り取ったサトウキビを並べた状態を示す。
 そしてその部位を上部から①ショウトウ部②直線部上③湾曲部④直線部下に分類した。


 写真6はショウトウ部を切り落とした茎、写真は切り落としたショウトウ部である。
 まだ緑色をしたショウトウ部はサトウキビ畑の土に挿して、根が出るかどうかを観察することにした。(写真8)



 茎は通常どおり洗浄→搾汁し、得られたジュースは別の実験に使用した。
 洗浄茎からジュースまでの経過写真と重量バランスを写真9に示した。


 表1には各部位の長さの測定値を示し、図1と図2にグラフ化した。






 全長と各部位の長さをプロットし(図3)、その相関係数を求めた。(図4)
 全長と最も強い正の相関があったのはショウトウ部の長さであり、ついで直線部下であった。
 湾曲部の長さとは相関は認められなかった。
 


 太陽の光を求めて起き上がったサトウキビであるから、最も太陽の光を受けるショウトウ部の長さが全長と強い正の相関があるのは納得がいく。


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