354. 第3サトウキビ畑サトウキビジュースの総ポリフェノール5 2021年7月10日

 本節は第339節の続きである。
 凍結保存していた2021年3月、4月、6月に採取した茎を解凍し写真1のように搾汁をおこなった。



 写真2には過去にサンプリングしたすべての生ジュース、加熱放置後ジュース、そして遠心分離した清澄ジュースの画像を示した。


 図1は生ジュースと清澄ジュースの紫外可視吸収スペクトルである。

 図2は生ジュースと清澄ジュースの吸光度差のスペクトルで、濁度を表している。

      

 図3に生ジュースのBrix変化を示した。
 2021年4月、6月で明らかにBrixは低下した。
 図4に生ジュースのpH変化を示した。
 2021年3月から急激なpH低下が起こっている。
 図3,図4より糖から有機酸への分解が進んでいると考えられる。
 図5は生ジュースの総ポリフェノール(液あたり)の変化である。
 総ポリフェノールは増加し続けてきた。
 図6はBrixあたりの総ポリフェノールの変化である。
 2021年4月、6月のBrix低下により、Brixあたりの総ポリフェノールは急激に増加した。
 図7は清澄ジュースのOD変化である。
 いずれのODも増加している。
 図8は濁度の変化である。
 濁度が高くなってたのは2020年、2021年とも3月~5月であった。
  
  353節に記載したように、第3サトウキビ畑のサンプリングは全て終わった。
  第3サトウキビ畑で生育したサトウキビの総合的解析を次節で行うことにする。

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