1.琥珀(こはく)2013117日)

糖蜜を水に希釈していけば「琥珀色」に近づいてくる。

琥珀と聞いて最初に頭に浮かぶのは今年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」である。琥珀掘りの勉さんがいつも琥珀を磨いているシーンがなぜか印象に残っている。

琥珀はある種の樹木が分泌する樹脂が起源である。樹脂が土に埋もれ、ものすごく長い時間をかけて樹脂の成分が重合してできたものだ。(ワンダムおじさんの糖蜜色研究page56を参照)

樹脂の中に虫がはいっていると、「虫入り琥珀」ができる。

  マイケル・クライトンの「ジェラシックパーク」では恐竜の血を吸った蚊が琥珀の中に閉じ込められており、その蚊から恐竜のDNAを抽出し、現代に恐竜を蘇らせるという発想でできている。

  私はこの映画をバンコクの映画館でまだ小学生だった子供たちと見た。日記によれば199388日のことである。子供たちは英語もわからないし、字幕のタイ語も読めないので、科学者が琥珀の話をするシーンでは居眠りをしていたが、人間が恐竜に追いかけられるところでは目を覚ましたようだ。面白いと言うより、「とても怖かった」とのこと。

  写真は今年の6月に名古屋市立科学館で購入した「虫入り琥珀」である。

 

もう一つ「琥珀」で思い出すのは、「コーヒールンバ」の歌詞である。

  私が小学校3年生か4年生のころ、西田佐知子が歌って大ヒットしたのを覚えている。

  そのころ、私の家にはまだテレビがなかったので、テレビがあるお隣に毎晩見せてもらいにいったものだ。(1961から1962年のことである)

  その歌詞に「琥珀色」がでてくる。

  -昔アラブの偉いお坊さんが、恋を忘れたあわれな男に、しびれるような香りいっぱいの、琥珀色した飲み物を教えてあげました。-

  そこで、次回はコーヒーの話をしよう。
 
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