50.昆虫食 2015年2月3日
バンコクのカオサン通りは安価なホテルやゲストハウスが多くあってバックパッカーに人気のあるところである。(写真1)
2年前にタイに行ったときに、タイの友人にカオサン通りを案内してもらった。
そのとき目についたのが「昆虫食」の屋台であった。(写真2)
写真3にこの屋台に陳列されていた昆虫食とそのRGB値を示す。
ほとんどの食用昆虫は油でからりと揚げられているので、メイラード反応で糖蜜色になっているものが多い。
表1に世界の食用昆虫の例を示す。
生食のものもあるが、ほとんどは加熱されている。
表1の食用昆虫の種類の数を地域別に比較したのが図1である。
その種類が多いのはタイである。
私はタイに長く住んでいたが、タイで昆虫食を食べたことは一度もない。
初めてタイの市場でタイワンタガメを見たときは少し驚いた。(写真4)
そして、タイの美女がこれをおいしそうに食べているのを見て、ショックを受けた。
しかし、私が幼いころはある昆虫の幼虫(イモムシ)が大好物だったのだ。
私の祖父は旧美杉村で杉を植え、育て、伐採する仕事(いわゆる「きこり」である)をしていたのであるが、お土産はいつもそのイモムシであった。
こんがりと焼いたイモムシを祖父の膝にのって食べたときは幼い私にとって至福のときであった。
祖父はそのイモムシのことを「ヤナギムシ」とか何とか言っていたようにうっすらと覚えているが、小学校に入る前の私にとって虫の名前はどうでも
よく、あの香ばしい美味だけがはっきりと記憶に残っている。
内山昭一著、「昆虫食入門」を読むと、あのイモムシはどうやらカミキリムシの幼虫で「テッポウムシ」のことだと思う。
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