69. 金堂ヶ池の水色 2015年7月12日
宮崎県延岡市にある金堂ヶ池は私の散歩コースである。
今までも私は金堂ヶ池に関連した記事を2つホームページに掲載した。(23.モミジの枯葉、60. 落羽松)
タイから2012年の4月に帰国して以来、この池の周りを歩いては日本の四季を満喫している。
散歩のたびに一定場所で池を撮影した。(写真2~6)
今回はこの池の表面の色(水色)に注目したいと思う。
写真7に示す如く池の表面の色はほとんど空の色と同じである。青空のときは青いし、曇りのときは灰色か白である。
タイにいると川の水の色は糖蜜色である。糖蜜色の粘度微粒子が浮遊しているからだ。
このことは24.メコンの水色を見ていただくと良く分かる。
図7の陰画を図8に示した。
水色の世界が糖蜜色の世界になってしまう。
水色と糖蜜色は陰陽、裏表の関係にあるのだ。
図1に全データのRGB変化を示す。
春から夏にかけてはR,G,Bともに上昇する(明るくなる)傾向にあり晩秋から冬にかけては低下する(暗くなる)傾向にある。
月別の平均値を計算し、色見本とともに示したしたのが図2である。
青みを帯びている月は晴天が多く、白っぽい月は雲が多かったのだと思う。
色名「水色」は図6に示す如く、池表面色よりR%が小さく、G%が大きくなっている。
ルアンパバーンのメコン川の色は逆転した糖蜜色である。
図3.は図のR、G、Bを最大値である255から差し引いた値を示したもので、図3が反射色であるのに対しこちらは吸収した色を示すものである。
図4はRGBの月別平均値を図5はR%G%B%の月別平均値である。
RGB値が最も高くなる(明るくなる)のは10月である。
R%<G%<B%の差がはっきりして青みがかるのは11月から2月の冬であり、3月から10月は差が小さくなり淡い灰色となる。
金堂ヶ池の水色は空と同じ、空と池の間に緑や紅葉した木々があり、その色も池の色に溶け込む。
これは日本の美しさだ。メコン川では空は真っ青、川は糖蜜色、岸は熱帯樹の緑のカーテンであった。
これももちろん美しいが何かが違う。前者が清々しい美しさであるのに対し、後者は熱っぽい美しさだろう。
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