80. 浅草寺の弁柄色 2015年10月15日
浅草の浅草寺(せんそうじ)はいつも国内外からの参拝客、観光客で賑わっている。
その壁や柱の色は代表的な糖蜜色の一つである「弁柄(ベンガラ)」色だ。(「ワンダムおじさんの糖蜜色研究Page54)
仲見世通りの商店街の壁色も弁柄色で統一されている。表側から見ると人波でよく見えないが(写真4)、裏側に回ってみると良く分かる。
図1に壁や柱のRGB値を示す。
色名の「弁柄色」と比較すると光を反射しているためにRGB値が大きく明るく見える。
図2はR vs. G,Bプロットでの勾配の違いにより3つのグループに分類したものである。
弁柄色という色名の由来はインドのベンガル地方から来ている。
弁柄はベンガル地方で取れる赤い土から作られた顔料である。
その成分は酸化第二鉄Fe2O3で、現在では硫酸鉄(FeSO4・7H2O)を焼いてつくられる。
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