107. 血の池地獄 2016年5月4日
私が初めて別府の血の池地獄を見たのは17才の時であった。
そのときの印象はまさにその名の通り赤い血の色であった。
それから38年ぶりに55才のときに血の池地獄を見たのだが、思ったより赤くはなく糖蜜色であった。(写真1)
先日、もう一度見てみると、見る場所によってはより赤味を帯びていた。(写真2, 3)
絵はがきの色のように(写真4)「真っ赤」にはどうしても見えなかった。
色々な方向から写真を撮り(写真5)、その平均RGBを求めたのが図2である。
やはり、血の色ではなく「鉄錆色」もしくは「糖蜜色」というのがより正確であると思う。
糖蜜色の原因は粘土に含まれる3価の鉄イオンである。図3ではFe2O3がそれに相当する。
血の池地獄の沈殿物を原料にしてつくられる「血の池軟膏」も糖蜜色である。(図4)
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