128.タイの僧侶の行進と僧衣の色 2016年10月12日

 バンコクからナコンパトムの会社に戻るとき写真1にような僧侶の大行進に遭遇した。
1,000人を超える僧侶が一列になって歩く姿は荘厳だ。
タイ人の友人に聞いてみると、昨年の大洪水からの復旧と新年を祝福するための行事だそうだ。
そういえば、2011年の大洪水ではこの道路は水没していた。
 長距離を裸足で歩く僧侶にとっては修行である。
沿道にはござが敷かれその上に花びらが撒かれている。

 
 写真2は僧侶が通るのを待つ人々である。
 この日はノンタブリ県のお寺からナコンパトム県のお寺まで歩くと聞いたので、各県の中心地の距離は60kmある。
 その半分の30kmを歩くとしても、ござや花の準備をするだけでも大変だと思う。
 しかし、タイの人々にとっては有り難いことなのだ。

 
 
 僧衣の色は写真3に示すように明るい橙色だ。
 


 しかし、僧衣の色はいつも明るい橙色ということはない。
 私のいた会社では毎年、新年が良い年になるように祈願するために地域の全ての僧侶を招きタンブンを行う。
食べ物や,日常必需品を寄進する式で、そうすることにより極楽に行けるのである。
 そのときの僧侶の僧衣の色は写真4に示すように一定ではない。
最も糖蜜色に近いのは②の僧侶、ついで①の僧侶の衣である。
②の僧侶が近隣では、一番くらいの高い方である。


 
 タイの僧衣の色については表1のような説明がある。どうやらジャックフルーツの樹木の心材から抽出した色素で染色したのが、
本来の僧衣の色のようである、

 

 ジャックフルーツの樹木と果実を写真5に示す。

 
 黄色色素は図1に示すモリン、アルトカルピンというポリフェノールの一種だという。

 

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