132. ワット・プラケオ 2016年12月25日
ワット・プラケオはタイ王宮敷地にある王室専用の寺院である。ワットはタイ語で寺のこと、プラケオはエメラルド色をした翡翠の仏像のことである。
このご本尊がエメラルド色をしているところから「エメラルド寺院」とも呼ばれている。残念ながら、ご本尊の写真撮影は禁止されている。
茶色の屋根、金色の仏舎利塔が空の青や木々の緑、芝生の緑と調和して実に美しい。(写真1.2)
バンコクでは第一の観光スポットであるので、最初にタイに赴任し、家族を呼び寄せたときには早速連れて行った。(写真3,4)
写真5.は金色のチェデイ(仏舎利塔)を支える夜叉の彫像である。金色は糖蜜色の仲間である。(53節、黄金色のシロップ)
寺院の入口を入ったらすぐのところに、薬を調合する仙人の銅像がある。
ラーマ3世が作らせた物だが、なぜ霊験あらたかな薬を調合する仙人の像がここにあるのかはわからない。
タイの薬草を調べるときに参考にした「Medicinal Plants in Thailand Volume1」にもこの像の写真が掲載されているのだが、説明は記載されていなかった。
不老長寿を願ってのことだろうか?
10月13日にタイ国民から敬愛されたラーマ9世(プミポン国王)が崩御された。
そのおよそ2ヶ月後に、タイに出張したとき王宮前に行ってみると、多くの人々が弔問のために集まっていた。(写真7、写真8)
ワット・プラケオはこの白い壁の中にある。
ワット・プラケオに行くにはスカイトレインのサパーンタクシン駅で降りて、サートン船着き場から水上バスでマハラート船着き場で下りるのが一番便利だと思う。
そのマハラート船着き場のショッピングモールにプミポン国王の絵画が多く展示されていた。
写真9はその一枚で何度も見掛けたことがある。老女に優しく声をかけられる国王の姿である。
タイの映画館では上映前に必ず国王をたたえる映像が流れ、観客はその間起立しなければならない。
プミポン国王が亡くなられた後、その映像はどうなっているのか知りたくて、バンコクの映画館で「君の名は(Your Name)」を観た。
映像はすでに、先日即位されたラーマ10世、ワチラロンコン新国王のものに変わっていた。
プミポン国王があまりにも偉大だったために、崩御後どうなるかは何年も前から心配されていたが、王位継承は円滑に進んだようだ。
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