128.ビールの紫外可視吸収スペクトル 2018年6月12日

 ビールの色は糖蜜色であるが、その紫外可視吸収スペクトルはどうなっているのだろう。
 写真1と写真2に示す6種類のビールを準備しそのスペクトルを測定した。
 

 ビールのサンプルは写真3に示すように超音波洗浄器で脱泡した。
 サンプル瓶には蓋をしめずに被せていたのだが、超音波をかけると同時に爆発的に発泡してはずれてしまった。
 脱泡したビールは水道水で50倍に希釈してからスペクトルを見た。


 図1に紫外可視吸収スペクトルを示す。
 どのビールも200-210nm、250~270nmにピークを有し320nm付近に肩を有していた。

  
 ビールのOD270nm、OD320nm,OD420nm,OD200nmを図2に比較した。
 OD270nmの低いビールは Corona Extra と Asahi Super Dry , 中程度のビールはBudweiser と Tsing Tao, 高いビールは CarlsbergとHeinekenであった。



 
  OD270nmと他のODとの相関を図3に示した。 OD320nmとの相関が最も強く。
  270nmの吸収をもつ成分と320nmに吸収をもつ成分は同一である可能性が高い。
 

 6種のビールはどれもおいしく優劣はつけがたかった。
 私のビールの好みは時期によって変化している。
 昔はAsahi Super Dry、 タイにいるときはHeineken、 今は キリンが製造しているBudweiser(写真4)である。

 



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