342. (続)牛皮革を放置したときの変色 2020年3月19日
本節は第175節の続編である。
写真1に牛皮革を1542日間室内に放置したときの状態を示す。
上は遮光なし、下はアルミホイルで遮光した場合である。
遮光なしの場合は遮光ありの場合より退色していることは明らかである。
遮光ありの皮革の上部の方は端の方から光が漏れているのであろう、退色が認められた。
写真2には皮革を放置したときの経過画像である。
写真2の画像の中心部を写真3に切り出し、そのRGBおよびT(R+G+B)の測定値を表1に示す。
RGBTの変化を図1にプロットして線形近似を行い、そのSlopeを図2に比較した。
Slopeが大きいほど退色(明色化)が早いことを示している。
最も退色が早いのは遮光なしの表、次いで遮光なしの裏であった。
遮光した場合は退色が遅くなり、表の退色は極めて遅かった。
なた裏もR値を除いては退色は遅かった。
退色に及ぼす光の影響は極めて大きいことが確認できた。
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