399. 牛肉加熱時の色変化 2021年3月6日

 2011年の年末に一時帰国したときに家族で宮崎牛のしゃぶしゃぶを食べた。(写真1)
宮崎牛は品評会で内閣総理大臣賞を繰り返し受賞したブランド牛で、まちがいなく美味である。



 写真2はしゃぶしゃぶ用の牛肉の加熱前後の外観である。
 加熱により赤から糖蜜色に変化している。


 写真3は牛肉加熱時の色変化、図1はRGB%の変化を示したものである。



    

  加熱時間とともにR%が減少し、G%、B%が増加してゆく。
  牛肉の赤色はミオグロビンによる。
  ミオグロビンの活性中心であるヘムの鉄が2価のとき赤色をしているのだが、加熱変成して鉄が参加されて3価になると糖蜜色になる。(図2)
  このような短時間ではメイラード反応は起こりそうもないが、糖蜜色化がメイラード反応でなく鉄の酸化によるものであることが面白い。

   

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