402. 魚刺身加熱時の色変化 2021年3月26日

 第399節で牛肉第401節で豚肉を熱湯で加熱したときの色変化を示した。
ここでは魚の刺身を同様に加熱したときの色変化について述べる。
 刺身は①かつお②きはだまぐろ③いしだいである。
このうち①かつおと②きはだまぐろは赤身魚で③いしだいは白身魚である。
「赤身魚」と「白身魚」は、筋肉や血液中に含まれる色素タンパク質の「ヘモグロビン」と「ミオグロビン」の含有量で分類され、赤身魚は色素タンパク質が100gあたり10mg以上であり
白身魚は10mg未満とされている。
 加熱により赤身魚の赤色は消失し、白身魚と同じようなベージュ色となった。(写真1)



 写真2には加熱経過画像、図1はRGB経過、図2はG/R比の経過を示した。



   「いしだい」のG/Rは1.0のまま一定である。
   「かつお」と「きはだまぐろ」は最初G/Rは約0.5であるが、「かつお」のG/R上昇は「まぐろ」より速い。
   いずれも最終的には約1.0に到達した。
   最終的なG/Rの厳密な値は まぐろ0.967>かつお0.975>いしだい1.008 であった。

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