434. 柿の実の切り傷 2021年10月27日

 前節で柿を収穫したとき地面に落ちて傷がついた柿の実も放置しておくと傷が閉じていた。
そこで、本節ではなっている柿の実を採取し(写真1)、包丁で切り傷をつけ放置して傷口がどのように変化するかを観察した。



 写真2に切り傷を付けた柿の実の放置経過を示した。
 10月5日から10月8日の3日間は傷口が広がっていき、その後は狭まっていった。


 写真3と図1には切り傷のいろ変化を示した。
 10月15日(放置10日)まで切り傷は暗色化してゆき、その後一定となった。
         

      

 写真4は放置終了時の柿の実の解体の状況である。
 傷口は暗褐色の膜で覆われていた。


 写真5は傷口を覆っていた暗褐色の膜で、非常に堅牢なものである。
 おそらくこれはタンニンの重合物であり、傷口を覆うことにより微生物汚染から防護しているものと考えられる。
 

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