520. ビワの葉の色変化 2023年3月12日
ビワの葉が枯れて糖蜜色になっていく変化は実に美しい。
このことは第411節で述べた。
今年の2月20日に1枚の葉に緑、赤、橙、糖蜜色など種々の色があるのを見つけた。
その変化を写真1に示した。
木の葉は3月8日までは樹木に着いていたが、3月9日には落葉していた。
葉を左上、左下、右上、右下の4つの区域に分け、その中の一部分を切り出してRGBを測定することにした。(写真2)
写真3は切り出したRGB測定部分の変化である。
左上は紫を帯びた暗い糖蜜色から明るい糖蜜色~橙色に変わっていった。
左下は緑から黄色に変わっていった。
右上と右下は明るい朱色から暗い朱色、すなわち糖蜜色に変わっていった。
図1は測定位置のRGB変化である。
最大の特長はRの変化であり、葉の左側はRが時間とともに上昇し右側は下降した。
図2にはR,G,B,T(R+G+B)ごとに測定位置の変化を比較した。
①Rの変化
左上下は明らかにRが上昇、右上下は明らかにRが下降した。
右下のRの下降は右上より早かった。
②Gの変化
経時的な変化はほとんどなかった。
③Bの変化
右上のみBが下降した。
④Tの変化
左上下が上昇し、右上下が下降した。
葉の部分によってなぜこのような差がでるのかは分からないが、それが枯れ行くビワの葉を美していることは間違いない。
まさに自然の芸術である。
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