6. サトウキビの刈り取り時期とジュースの回収量

 2013年サトウキビ生育経過において下記の3時期にサトウキビの一部を刈り取りジュースの搾りを実施した。
どの時期でサトウキビの成熟がおこっているかを確かめるためである。

①9月22日(発芽後158日目)
②10月20日(発芽後186日目)
③11月17日(発芽後214日目)

目次

(1) サトウキビ搾り機
(2) 取得データ一覧
(3) ジュースの遠心分離
(4) 刈り取り時期と各種測定値(平均値)の関係


(1) サトウキビ搾り機



(2) 取得データ一覧

 ①全長:葉も含めた最長長さ。
 ②茎長:ショウトウ部および葉を除去する前に測定したおおよその茎の長さ。
 ③正味茎長:ショウトウ部および葉を除去してから測定して茎の長さ。
 ④新鮮重量:葉重量(ショウトウ部および葉)、茎重量(茎)
 ⑤pHは(株)佐藤計量器製作所ポケットタイプpH計にて遠心分離前のジュースについて測定した。
 ⑥ジュースの遠心分離は(株)メルク、CHIBITAN-Rにて行った。
 ⑦Brixは(株)アタゴ、Master Refractometer-53アルファを用い、遠心分離上澄液について測定した。
  Brix(%)とは「基本的には、Brix(%)は蔗糖液100g中に含まれる蔗糖のg数を目盛ったもので、当駅糖液を測る場合には
 実際濃度と全く合致する。他の物質を主体とした溶液で、特に定量的に濃度を知りたいときには換算表が必要である。
 また、Brix(%)とは、サンプル(水溶液)中に含まれる可溶性固形分のパーセント濃度を示す。
 可溶性固形分とは糖を初めとして、塩類、蛋白質、酸など水に溶ける物質すべてであり、測定値はそれらの合算値と
 なる。(本器 取扱説明書)」





(3) ジュースの遠心分離

 ジュースを遠心分離すると不溶解物質が遠心チューブの底に沈む。


(4) 刈り取り時期と各種測定値の関係(平均値)

① 全長および茎長
  刈り取り時期が遅いほど、全長、茎長とも長くなる。


② 新鮮重量
 10月と11月で茎重量はほとんど同じである。葉の重量が11月で低下するため
茎/全量の比率は11月が10月より高くなった。


③ ジュース重量、Brix、固形分、pH

 ジュース重量は10月が最も高かった。しかしBrix%(蔗糖濃度)は10月より11月が高くなるためジュース固形分濃度は10月と11月で同じであった。
ジュースpHは11月で最も高くなった。 有機酸類が減少するためと考えられる。
サトウキビの成熟には出芽後180日以上が必要と考えられる。ジュース中のショ糖の純度を測定する方法は当研究室にはないが、pHの変化から判断すると発芽後200日以上たった方が純度は上がるであろう。



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