37. バナナ果肉放置時の変色 2014年9月4日

(1)はじめに
  バナナの果皮や果肉の変色は糖蜜色の生成過程の研究材料として有効である。
このたび、インターバル撮影機能のあるデジタルカメラを使用して、変色過程を詳細に解析した。


(2)インターバル撮影結果 (写真1)

  


(3)RGB値およびT値の変化

 


(4)T値を100%としたときのRGB比率の変化

  RGB比率は35hrまではほぼ一定であるが、35hr以後R比率は上昇、B比率は下降する。G比率はほとんど変化しない。


(5)T vs. RGB比率プロット
 
 29.皮膚色モデルと比較して図4に示した。
R比率は皮膚色モデルより低く、B比率は皮膚色モデルより高い。
しかし、T値の低下にともないR比率が上昇し、B比率が低下すること、G比率は一定であるという傾向は同じである。


 
 


(6)夜間と昼間のTの変化について

 インターバル撮影は室内の照明を消し、「強制フラッシュモード」で撮影しているものの、太陽光を遮っていないため、昼間はT値が高くなってしまった。
今後は太陽光の影響をなくす措置をとりたい。
 


(7)夜間フラッシュ撮影のデータのみを用いた解析

 放置時間35hrを境にしてT値の低下速度は大きく変わる。
35hrまでは 1hrあたりのT値の低下は1.05であるのに対し、 35hr以後は 3.07と 約3倍になった。
両方の近似曲線(1次関数)の切片がほぼ一致したのが興味深い。
たぶん偶然ではない理由があると思う。
 
 
 
 


(8)おわりに
 
 インターバル撮影機能のあるデジタルカメラの導入により糖蜜色生成過程を詳細に解析することができるようになった。
私が眠っている間にもカメラが働いてくれることはありがたい。
今後、この機能を有効に利用していく。

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