53. サトウキビ畑の色変化 2015年3月8日
旧サトウキビ畑は一本もサトウキビを刈り取ることなく冬を越させた。
一年以上経過したサトウキビが暖かくなってさらに成長するのかどうかを観察するためである。
昨日、枯葉を除去し、根元に施肥を行った(写真1)。
さて、この一年間で旧サトウキビ畑はどのように変化しただろうか?その経過を写真2に示した。
写真上部と下部のRGB値の一覧表が表1である。またRGBとRGB%の経過をグラフ化したのが図1と図2である。
図3と図4にT値とG%の経過を上部と下部で比較して示した。
5月から8月にかけては上部、下部ともT値が低く(暗く)、G%が高い。この時期はサトウキビ畑全体が濃い緑色になり、光をたくさん吸収して
スクスク育っている。
9月にはいると上部のG%は高いままであるが、下部はG%が急速に低下していく。
下部には光が届きにくくなるので、不要な下部の葉は枯れていくのであろう。
RGB値の変化を色見本で示したのが図5である。
下部が明らかに緑色をしているのは5月30日から8月8日までの短期間である。
上部は12月1日までは明らかな緑色をしているが、それ以後は緑がかった褐色に変化していく。
サトウキビ畑の色は緑色と茶色(糖蜜色)からなっている。
前節「茶色のイメージ」で述べたように、緑色も茶色も「安定比率」の高い色である。
サトウキビ畑を見ていて心が落ち着くのはそのためであろう。
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