58. ドライバス(60℃)でのメイラード反応のバラツキ 2015年6月4日
インキュベーター(60℃)のメイラード反応はサンプルの位置によって大きくバラツクことを述べた。
ここでは写真1に示すようにドライバスでのサンプルの位置によってメイラード反応にどの程度のバラツキが起こるかをみた。
反応液は2MのMSG水溶液と2Mのグルコース水溶液を8:2の割合で混合し、1.5mlを60℃のドライバスで加熱した。
3hrごとのサンプルの写真を写真2に示す。
肉眼で見る限りサンプル間の着色度に差はないようである。
反応12hr目の相対T値(T=R+G+B、 全サンプルの平均値を100%)を図1に示した。
図1によるとD列のNo.1、No.2、No.3の相対T値が小さかった(着色度が高い)。
しかしながら、実際の着色度は変わらなくても写真撮影時の位置によってT値が変化する可能性がある。
そこで、C列とD列のサンプルを横に並べて撮影し、そのT値を求めた。(表1)
その相対T値を比較したところ、大きな差は認められなかった。
従ってドライバスを使用した場合はインキュベーターを使用したときのようにメイラード反応速度に大きなバラツキは起こらないと言える。
今後はドライバスを使用してメーラード反応の実験を実施することとする。
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