74. バガスの変色その2 2015年12月1日
この節は「38. バガスの変色」の続きである。
写真1から写真6にバガス置き場に放置したバガスの写真を示す。
そのRGB値の変化を図1にプロットした。
バガスの色は雨で濡れると暗色となり乾くと明色となる。同じ時期におけるRGBの主たるバラツキの原因はバガスが濡れているか乾燥しているかによる。
糖蜜色類似色はR>G>Bでなくてはならない。すなわち、G/R<1.0、 B/G<1.0でなければならない。
G/R、B/Rの値をプロットしたのが図2である。
次いで、糖蜜色(G/R<1.0、 B/G<1.0)と非糖蜜色(G/R>1.0、 B/G>1.0)に分けてそのT値を図3に示した。
図3によれば、糖蜜色、非糖蜜色とも同様のT値変化を示す。
サトウキビを収穫し、ジュースを絞って新しいバガスができると、T値は大きくなり、約1ヶ月放置したところでピークとなる。
その後、腐植化が進みT値は減少していく。
図4は毎月の平均RGBを求めその色見本を作成したものである。
2015年1月から2月に新しいバガスが被せられ、5月までは明るい色を保っている。
6月から暗色化が急激に進むが、これは梅雨により水分が増加し、微生物の増殖が旺盛となり腐植化が促進されること、
また湿った状態では暗色に見えることによる。
10月以後は雨が少なくなり、乾いた状態であることが多いので、再度明色化してきた。
バガスの下の土には多くの生物が棲んでいた。(写真7)
研究日誌の最初のページに戻る