111. サトウキビジュース濃縮能力の増強 2016年11月19日
まもなくサトウキビの刈り取りと黒砂糖つくりの季節がやってくる。
私の実験室において黒砂糖つくりのボトルネックになっているのはサトウキビジュースを濃縮する段階だ。
そこで、このたび写真1のような大型ガスコンロと大型鍋を設置し、水を用いた蒸発試験を実施した。
写真2は従来の小型コンロと新しい大型コンロの水沸騰時の状況である。
大型ガスコンロの形状を写真3に示した。
図1に温度変化を、図2に残存水重量を図3に蒸発水量を示した。
図3より従来の小型コンロによる蒸発速度は0.0255(kg/min)であるのに対し大型コンロによる蒸発速度は0.1027(kg/min)と約4倍になった。
図4には本年の1月~2月のジュース濃縮から濃縮液の濃縮を完了するまでの時間を示したものである。
1バッチの平均ジュース量は6.6kg、平均所要時間は133分である。
新しい大型コンロを使用した場合、同じ133分では 6.6*4= 26.4kgのジュースを処理できると推定できる。
従来は1回の刈り取りで2バッチの濃縮を行ってきたので、濃縮~冷却所要時間は 133*2= 266分 (=4.43hr)であった。
また1回のサトウキビの刈り取り量は1回あたり、4.5株程度であった。
大型コンロを使用した場合、1回あたり、その2倍の9株を刈り取り、1バッチの濃縮で処理することができると考えられる。
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