295. サトウキビの出芽に及ぼす磁気の影響 2020年5月30日

 本節ではサトウキビの種茎に磁石を装着し、磁気が出芽にどのように影響するかを実験した。
種茎に使用したサトウキビを写真1に示す。これは283節の実験に用いたのと同じものである。
 実験に使用した磁石は写真2に示した。




 種茎への磁石の装着は写真3に示すように磁石の個数を変えて写真3のように行った。


 写真4に種茎受付時と79日後の状態を示した。
 いずれの条件でもサトウキビは正常に発芽したがその経過は大きくことなっていた。



 初期の発芽の状態を写真5-1に示した。
 最初に2箇所の節から発芽があったのは磁石数が4個までついで磁石数6個と9個が2箇所から発芽した。
 磁石数10個と12個は1箇所からの発芽は早かったが4月20日時点で2箇所からの発芽は起こらなかった。
 写真5-2と写真5-3にその後の生長経過を示した。
 

 


 写真では差がわかりにくいのでサトウキビの全長を計測しそのデータを表1と図1にまとめた。

 ①4月28日では1箇所からの発芽はすべての条件でおこり、磁石が12個の場合最も良く生長した。
  しかし、2箇所目からの発芽は磁石数が多くなるほど遅くなり磁石12個ではまだ発芽は見られなかった。
 ②5月4日では磁石12個からも2箇所目からの発芽が起こったが、生長の傾向は4月28日と同じであった。
 ③5月20日と5月29日では1箇所目から発芽した芽の生長は磁石数が多いほど早くなった。
  2箇所目から発芽した芽の生長も磁石数増加による遅れの差はなくなってきた。

 写真6と図1に5月29日時点の分蘖の状況を示した。
 磁石数0の場合はまだ分蘖は起こっていないが、磁石を装着した場合は分蘖が始まった。


 磁石数の増加により発芽は遅れるが、一旦発芽するとその生長は早まるようである。
 5月23日にそれぞれの区画に8-8-8の有機化成肥料(グルタミン酸入り)を120g与えた。
 今後の生育にどのような差がでるか楽しみである。

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