311. ラベンダー花穂抽出液のメイラード反応抑制作用 2020年9月19日

 糖蜜色コレクション第366節で採取したラベンダーの茎と花穂を室内で風乾し、種子をホワイトリカーで抽出し
抽出液のMSG-グルコース系メイラード反応抑制作用について実験を行った。
 風乾の経過を写真1に示した。


 
 茎と花穂の風乾寺のRGB経過を図1に、重量変化を図2に示した。
 茎、花穂とも乾燥重量がほぼ一定になった8月1日でのRGBが最も低く、R>G>Bとなった。
 風乾での最終相対重量は茎が35%、花穂が50%であった。





 花穂の主事部分を分離し図4のように、ホワイトリカー抽出を行った。
 抽出液はアルコールを除去するためにポットプレートで加熱し2倍濃縮したエキス(濃縮液)を得た。
 エキスの60℃乾燥固形分は1.05wt%、固形分あたりの総ポリフェノールは7,876(mg-GAE/100g)であった。
 

  メーラード反応の実験経過を写真2に示した。
  MSG+グルコース基質水溶液は2M MSGと 2M グルコースを4:1の割合で混合したものである。

 反応液を5℃と40℃で10日間インキュベーションしたときの紫外可視吸収スペクトルを図5に示した。
  
  図6にODの増加が最も大きかった310nmと色度を代表する420nmのODをエキス添加濃度に対してプロットした。
  図中抽出液とあるのは濃縮エキスである。
  濃縮エキス1mlで相対OD差は極小となり、OD310nmで約20%、OD420nmで約30%のメイラード反応抑制作用が認められた。
  しかし、濃縮エキス2mlの添加では抑制作用は消失した。

  

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