315.凍結傷害飴状黒砂糖の放置 2020年10月8日
第274節で凍結傷害を受けたサトウキビから調製した飴状黒砂糖を固形状の黒砂糖を再生を試みたが飴状のままであった。
この飴状黒砂糖を開放して室内に放置しその変化を観察した。
放置経過の画像を写真1に示した。
6月下旬になると表面にカビが出始め7月中旬には表面が完全に覆われた。
図1に内容物の重量変化と表面の画像を示した。
5月中旬から重量が増加しはじめ、7月末にピークにたっした。
重量増加は湿度の増加により飴状黒砂糖が水分を吸収したためと考えられる。
水分の吸収により黒砂糖表面の水分活性が低下し、同時に室温の上昇によりカビが生育したと考えるのが妥当である。
放置終了時(10月15日)に内容物は3層に分別できた。
その状態を写真2に示した。また各層の重量分布を図2に示した。
上層はカビのフィルムが主体で重量比は8%、中間層は液状で重量比は33%、下層は飴状で重量比は58%であった。
下層、中間層、上層は再混合し、水道水で約2倍に希釈して再放置を開始し、その変化を観察することにした。
混合の様子を表1に示した。
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