316. サトウキビ畑の雑草2 2020年10月15日

第140節でサトウキビ畑の生える雑草について述べた。
今回は第2サトウキビ畑の草取りをする直前に生えている雑草の様子と抜き取った雑草を放置したときの変化について記述する。
草取りは計3回実施した。
1回目は7月11日(写真1)、2回目は8月1日(写真2)、3回目は9月22日(写真3)であった。
1回目はサトウキビと雑草が競争して生育していた。
2回目はサトウキビが明らかに優性。
3回目はサトウキビが伸びて地面に光があたらなくなり、雑草は陰で細々と生育している状態であった。







 写真4には放置した雑草の経過を示した。
 最初緑色をしていた雑草も放置すると枯れて糖蜜色に変わってゆく。
 糖蜜色に変わった雑草からは養分が溶け出し、周囲の芝生の成長を促進した。
 雑草の中には生命力の強いものがいて、枯れずに放置された場所に根付いた。
 例えばツユクサである。








 表1に放置した雑草のRGB,G/R、B/Gの変化と延岡の平均気温、降水量を示した。



 図1はG/Rの経過を示した。
 1回目の雑草は最初G/Rが大きいが、2回目、3回目の雑草はG/Rが小さい。
 またG/Rが1.0を切り緑色でなくなるのも1回目の雑草は長い時間を要しているが、2回目、3回目の雑草は短かった。
 図2にはB/Gの経過を示した。
 全体的に見てB/Gは放置時間とともに増加した。
 図3には放置期間中の延岡市の平均気温と図4には同じく降水量を示した。

 

 雑草放置日数とG/Rの低下は図5に示すように平均気温と降水量に影響されている。
 1回目が緑を維持している時間が長いのは、放置後の降雨量が多かったため、放置した雑草に十分な水分が供給され生命を維持することができたためであると考えられる。
 2回目は降雨がまったくなく、気温も高かったため放置された雑草はすぐに乾燥して死滅した。
 3回目は放置後2日には大雨が降ったものの、0日、1日の降雨はなかった。
 緑の維持は放置直後に十分な水分があったかどうかで決まると見てよいだろう。
 
  G/R<1.0のデータ、すなわち緑色を失った放置雑草は明らかに紫色に見えるものがある。
  図6は降水量とB/Gの相関で、降水量が大きいほどB/Gが高い、すなわち紫色になる傾向にある。
  写真5で糖蜜色の雑草に水を掛けてみたが、紫色にはならなかった。
  紫色になるのは雨天で十分な太陽光があたらないときにであると考えるべきであろう。
  
  

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