317. 光合成微生物フロックに及ぼす磁気の影響2 2020年10月26日

 第249節で光合成微生物(シアノバクテリア)の増殖に及ぼすエレキバンの影響について記載した。
シアノバクテリアのフロックを濾過した濾液を再度放置したときの状況が今回の報告である。
 写真1に示すように濾液にはシアノバクテリアのフロックは認められず、ペットボトルの上部にバイオフィルムが形成されていた。
1週間に一度撹拌してバイオフィルムの一部が液中に落ちて増殖を始めることを期待したが、冬の間は何も起こらなかった。
 3月になると底部に少しずつ増殖がみられるようになった.
3月末に上部のバイオフィルムを掻き取って、すべてを液内に入れた。
 その後はボトル底部にバイオフロックが形成され増殖を続けた。



 写真2は分かりやすいように瓶上部と瓶底部の写真を切り取って比較したものである。
3月30日には上部のフロックのほとんどを掻き落としたが、その後、この部分で再び増殖が始まった。
このシアノバクテリアは気液界面に付着するのを好むようである。

 

 9月15日にフロックを濾過して、一夜風乾前後の重量を測定した。
 風乾後の重量は図2に示すようにエレキバン数が多いほど減少した。
 これは249節図5の結果と一致した。
 水分含量は図3に示すようにエレキバン数が多いほど増加した。
 この結果も第249節の図6と同じであった。
  

  これよりエレキバンによる弱い磁力によりシアノバクテリアの増殖は抑えられ、水分の多いフロックが形成されると言える。

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