430. 第2サトウキビ畑の地温経過 2023年4月22日

 本節は第417節の続きである。
 地温の測定は日の出直後に実施しており、実際の測定開始時刻を図1に示した。


 図2は平均地温を測定時の天候別に分けて示したものである。
 地温は快晴<晴れ<曇り<雨の順に低くなっており、明らかに夜間の放射冷却の影響である。
 



図3にゾーン別平均地温および全体の平均地温の変化を示した。
本年度最初の出芽を確認したのは3月15日であった。
出芽が始まるのは地温が10℃を超えるようになってからと考えられる。
図4に示すようにその後、出芽本数は順調に増加している。
例年通り5月2日に本年度の出芽本数を評価することとしたい。

            

 図5はゾーン1の平均地温を100%としたときの各ゾーンの相対地温の変化を示したものである。
 ゾーン1は過去6年間の無出芽回数が最も少ないゾーンである。
 ゾーン1に対してぞの他のゾーンの地温が低くなるのは12月下旬から1月上旬の限られた時期であった。


 図6は12月下旬から1月上旬の5日平均相対地温を過去6年間の無出芽回数に対してプロットしたものである。
 1次近似をしたときの相関係数を図7に示した。
   


  

 相関係数が明らかに負になるのは12月26日から1月9日の期間であった。
 図8は第2サトウキビ畑各ゾーンの位置をGoogle Earthの画像上に示したものである。
 zone1とzone2は南側に位置し日光があたりやすい。特にzone1は2軒の民家に隣接しており、これにより冬の寒風があたりにくいのではないかと考える。
 zone3とzone4は北側に位置し日光があたりにくい。特にzone3は寒風を防ぐ障害物がない。
 これらがzoneにより地温に差が出る原因ではないかと考えられる。



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