437.トラッシュ置場に生えたサトウキビ 2023年6月21日

  前節でバガス置場に植えたサトウキビの苗は出芽しなかったが、トラッシュ置場からは苗を植えもしないのに出芽してきた。
そのトラッシュ置場というのは母屋花壇のサトウキビのトラッシュを集めて放置したものである。
 写真1は母屋花壇のサトウキビの生育経過である。
 2021年に生育したサトウキビには側枝が多く出て塊のようになっていたが、2022年にもさらなる側枝が繁茂した。
 繁茂した側枝は重くなって台風で落下した。
 落下した側枝を集めて放置してておいたのである。
 2023年の一月には枯れた葉や葉鞘を除去し、それを放置した側枝に積み重ねて放置を続けた。
 この場所をトラッシュ置場と言う。

 写真2にはトラッシュ置場の経過を示した。
 2022年9月6日に台風11号で落下した側枝が置かれ、9月19日には台風14号で落下した側枝を積み重ねた。
その後も枯れた葉や皮などはこの場所に少しずつ置いていった。
そして2023年1月26日から1月30日にかけて除去した枯葉や葉鞘を大量に積み重ねた。
そうすると5月下旬になってトラッシュの中からサトウキビが出芽したのである。





 トラッシュ置場に芽生えたサトウキビの様子を写真3に示した。
 落下した側枝の一部が冬の間、被せられた枯葉などに守られて冬を越し、暖かくなって出芽したのであろう。
 バガスには出芽阻害成分があるが、トラッシュにはそのような成分はないのだと思う。

 トラッシュ置場に自然に芽生えたサトウキビ。
 今後どこまで成長するかを見守っていきたい。

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