223.土葬雀に生えるドクダミ 2018年6月21日

 第203節「土葬雀」に記載したように、雀の遺骸に土地を被せてベランダで放置を続けている。
しかし、このまま何もない土の表面を観察し続けるのは退屈なので、ローズマリーとラベンダーの花壇に雑草として生えていたドクダミを移植した。(写真1)


移植したドクダミは写真2に示すように生長し、花を咲かせた。
途中からはドクダミ以外の雑草も芽を出し、土葬雀を覆う土は完全に緑で覆われた。


 
 ドクダミの花の変化を写真3,4,5に示す。

 
 
 
 白い花びらのように見えるのは、実は花びらではない。総包である。(写真5)

 
  総包の変化を図1に示す。
  蕾のような総包ができ膨らんで開くまでの時間は10日間、開花期間は17日間、その後 白色から糖蜜色に変わり朽ちていった。
  

 ドクダミの成分の抗糖化作用があることは前述した。
 ドクダミには図2に示すようなフラボノイド配糖体が含まれていて、最も多いのがクエルシトリンだそうだ。
 ドクダミの抗糖化作用はクエルシトリンに起因すると推定されている。
 (糖化による疾患と抗糖化食品・素材、米井嘉一監修、シーエムシー出版、2010年, 田村隆朗、ドクダミ)

 

 さて、このように土葬雀の上に多くの雑草が生えると、土葬雀も雑草の栄養源として分解されると考えられる。
 来年の4月に土葬雀をとりだしてみるのが楽しみである。

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