48. 2015年の黒砂糖つくり その1 2015年1月14日

(1)サトウキビの成熟

 2013年は12月にサトウキビの刈り取りを行ったが、2014年の12月はタイ出張で延岡を2週間ほど離れていたため、主として1月になってから実施した。
21.1月から6月に刈り取ったサトウキビ」によればジュースの回収率は12月~3月ではあまり変わらないので、今年は1月、2月、3月に分けて刈り取りを行うことにした。

今年のサトウキビは台風で倒れたものの、その後は順調に成熟した。
写真1と写真2に台風後、支柱を立てた後の経過を示した。


 


(2)製造方法の改善

  今年のジュースは加熱したときに泡といっしょに浮いてくる灰汁の量が昨年より少ないように感じた。一方、加熱により沈殿する物質の量が顕著に認められたため、この沈殿物を自然沈降で除去することにした。
図1の製造工程図の中で赤字で示した部分が新たに付け加えた工程である。

 

 写真3は自然沈降させた上澄液と沈殿部を分離している様子である。 上澄み液は透き通っていた。



(3)煮沸濃縮終了前後の写真

 煮沸濃縮の終点を決めるのが、黒砂糖つくりで最も難しい点である。
この操作は液を掻き混ぜるので精一杯でなかなか良い写真をとることができていなかった。
今回は年末年始休暇で子供たちが延岡に帰省したため写真撮影を依頼した。その結果を写真4に示した。


(4)黒砂糖製造経過とデータ



 今年の黒砂糖の回収率は昨年と比較して良好であった。
2013年は夏に雨が不足し、ほぼ毎日、水を散布したが、2014年は雨が多く散水したのは1日だけであった。
水不足ストレスがまったく起こらなかったことがサトウキビの生長と蔗糖の生産向上に寄与したものと考える。







(5)ナムタン君の黒砂糖

 できたての黒砂糖は「ナムタン君の黒砂糖」と命名し、友人たちに味わっていただくことにした。
色はもちろん典型的な糖蜜色である。



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