80. サトウキビ茎の洗浄方法の改善 2016年2月13日

  美味しい黒砂糖をつくるためにはサトウキビジュースの灰汁や沈殿物の除去は重要であるが、それ以上に重要なのは茎の洗浄である。
この茎の洗浄はかなり大変な作業である。茎の表面には汚れ以外にサトウキビが分泌する蝋の粉末、それが黒く変色した物質が付着しているので、ステンレスタワシでゴシゴシとこすらなければならない。
茎の本数が多くなると肉体的に疲れるし、時間もかかる。
 何とか、うまい茎の洗浄方法はないかと検討した結果、次のような方法が有効であることがわかった。
①茎を短く切って収穫ネットにいれる。(1袋あたり40本)
②これを二槽式洗濯機で10分間洗浄する。
たった、これだけである。

 収穫した茎39本(写真1)を電動ノコギリで短く切断し収穫ネットに入れた。(写真2)
10分間洗浄した後の状態で写真3である。白い蝋の粉が除去されているのがわかる。


 写真4に洗濯機での洗浄状況を示す。
茎を入れたネットは底に沈んで撹拌される。少量の水を連続的に流入させオーバーフローさせれば、連続的に洗浄することができる。

 写真5は洗浄した茎の状態である。また表1に各収穫袋に入れた切断茎の本数、重量を示した。

 

 この洗浄法の改善により、従来8:00から開始して18:30までかかっていた作業が16:00に終了することができた。(図1)
茎を今までより短く切断するため切断に要する時間が少し長くなるものの、洗浄時間が大幅に短縮された。

  時間の短縮以上に肩のこるタワシ洗浄から開放されたことがありがたい。

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