395. オレンジ色スライムの土壌中放置 2022年7月27日

 本節は第359節の続きである。 
 水に浸漬sたオレンジ色スライムが発生したサトウキビの茎を写真1のようにして土中に埋めて茎が分解されるかどうかを
 見るのが目的である。
 土に埋める前に0.3%のハイポネックス水溶液に浸漬したのは土壌微生物の繁殖を促進するためである。

  写真2に2021年8月4日から2022年7月24日までの土表面の外観経過を示した。
秋になると雑草が生えるが、冬には枯れ、また春には生え始めた。

 写真3に埋めた茎の取り出しの様子を示した。
茎を入れたネットには雑草の根がまきついていた。


 取り出した茎は写真4に示すように、水洗後、風乾そして60℃で乾燥した。


 写真5に土に埋める前と取り出し後の60℃乾燥茎の外観を比較した。
 埋めることにより茎外側の皮の剝がれと内側の繊維が減少しているものの、外観に大きな変化はなかった。


 図1に土に埋める前後の60℃乾燥茎の重量変化を示した。
 重量減少率は約20%であった。
 第371節で推定したバガス置き場のバガス重量減少率は0.0635%/日であるので11ヶ月に換算すると
 0.0635%*30日*11ヶ月=2.1%であるので、良く一致する。

           

 私が期待するのは茎がすべて消滅するほどに分解することである。
 そこで次は写真6のようにして放置を再開することにした。
 ①土に内城菌(文献1参照)を添加した堆肥を大量に混合し、茎を分解する微生物を増やす。
 ②茎は埋めずに表面におく、日光、風雨を直接に受け風化を促進する。
 表面のサンプルはいつでも観察できるので分解進行度の把握は容易である。
 さて、どういう経過をたどるであろうか。



   
 
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