65. 銀杏(イチョウ) 2015年6月14日
私は2012年の4月に長年のタイ国勤務を終えて、宮崎県延岡市に戻った。タイ国から延岡に移動するための諸手続をするために市役所に行ったのだが、そのとき市役所前の銀杏並木の幹から新しい若葉が出ているのを見つけた。
「ああ、日本に帰ってきたのだな」と感慨に浸りながらしばらくその若葉を見つめていたものだ。
日本には美しい四季がある、銀杏の葉色の変化もその美しい四季を表す一つだろう。(写真1)
青々と茂る真夏の葉も美しいし、黄色に色づいた晩秋の葉も美しい。(図2)
12月になり南国延岡にも冬がやってくる。僅かに残った葉が街灯に照らされて糖蜜色となる。(写真3)
2007年の4月に日本に一時帰国したときに鎌倉市の鶴岡八幡宮の大銀杏を見に行った。
推定寿命800年~1000年。この大銀杏は2010年の3月10日に強風で折れてしまった。
しかし、その後、根本から新芽が次々と出てスクスクと成長しているとのこと。
すばらしい生命力である。
銀杏の葉は広げた扇のように広いけれど、植物学上の分類では落葉広葉樹ではなく落葉針葉樹である。
以前に紹介したラクウショウも落葉針葉樹である。
図1に示すように数少ない落葉針葉樹の中で、銀杏は葉の色も樹皮の色も最も濃い(RGBが小さい)樹木である。
実はこの銀杏な葉のエキスには認知症の改善に効果があるとの試験が得られている。
下記の総説で要領よくまとめられていたので、その一部を引用させていただいた。
私はタイのチャトチャックマーケットで種々の薬草を入手し、そのウオッカ抽出を試したことがある。
その薬草の一つにイチョウ葉があった。
タイに銀杏はないので、中国からの輸入であると思われる。
イチョウ葉のウオッカ抽出物にはカラメル化反応を抑制する効果があると私は考えている。
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