588. キウイのツル状枝先端部の成長 2024年5月30日

 研究室の裏庭にあるキウイの木については第488節(2022年)と第549節(2023年)に記載した。
今回はキウイのツル状枝先端部の成長の観察記録について述べる。
 キウイのツル状枝は夏になるとどんどん伸長する。その経過を写真1に示した。
 写真1の橙色で囲ったところがツル状枝の先端部である。

  
 
 写真2.(2023年6月10日から6月28日)
 先端部は葉芽である。表側は薄い糖蜜色、裏側は薄い緑色をしている。



 写真3(2023年6月29日~7月14日)
 葉芽から小さな葉が出てくる。

 

 
写真4(2023年7月15日~7月30日)
 先端部の葉は小さいままで大きくはならない。



 写真5(2023年8月1日~8月16日)
 ツルは伸びていくが先端部の葉は小さいままである。

写真6.(2023年8月8月17日~9月1日)
先端部の小さな葉は強風でちぎれ落ちた。
その後先端部ではない葉は大きく生長していった。

写真7.(2023年9月2日~9月19日)
葉がちぎれた先端部とは別の小さな葉がついた先端部ができ伸びていく。
しかし、新しい先端部の葉も9月14日にちぎれ落ちた。


写真8.(9月20日~10月7日)
葉のちぎれ落ちた先端部の形状は変わらない。緑色がゆっくりと赤みを帯びてくる。



 写真9.(10月8日~10月25日)
 先端部の形状および色にほとんど変化はない。


写真10.(2023年10月26日~11月14日)
形状に変化はない。色はさらに赤みがかってくる。


 写真11.(2024年3月30日~4月14日)
 冬になると先端部に変化がなかったため、写真撮影を停止していた。
 3月末になると次々に新しい葉が出てきた。
 ただし、葉を落とした先端部はそのままであった。


写真12.(2024年4月15日~4月26日)
葉がどんどん生長する。
葉が落ちた先端部はそのままである。


写真13.(2024年4月27日~5月8日)
葉がさらに大きくなる。


写真14.(2024年5月9日~5月22日)
花が咲く。

 ツル先端部の色変化とRGB変化を図1と図2に示した。
 先端部が緑色になるのは8月と9月の2ヶ月であり、それ以外の時期は糖蜜系の色であった。



 図3に色調が大きく異なる2023年7月9日と2024年5月26日の先端部のRGBの比較を行った。



写真15はキウイの木全体の経過である、
また矢印をした部分のRGB%変化を図4に示した。

   1年の内、糖蜜色であるのは晩秋から早春の5ヶ月間であり、それ以外の時期は葉が茂り緑色をしている、



   

 図5は木全体とツル状枝先端部のG/Rの経過の比較である。
 ツル状枝先端部が糖蜜色である期間は木全体より圧倒的に長い。



   

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