106. 黒砂糖の酵母通気発酵液のエタノール分別抽出 2016年9月29日
前節で調製した黒砂糖酵母通気発酵液の濃縮液を原料にして濃度変えたエタノール-水水溶液による分別抽出を実施した。
その実験方法と経過を図1と写真1に示した。
得られた抽出濃縮液の固形分を写真2に示す方法で測定した。
固形分測定値を元に各抽出濃縮液の固形分が2(w/v%)になるように精製水に溶解した。(写真3)
写真3の水溶液をさらに50倍に希釈して紫外可視吸収スペクトルを測定した。(図2,図3)
図4に抽出濃縮液の固形分分布を示した。
固形分の62%は最初の抽出により96%エタノールに抽出され、抽出されなかった画分の固形分42%であった。
これをエタノール80%→60%→40%→0%の液で抽出した。
エタノール濃度40%で累積で96.7%の固形分が抽出された。
抽出濃縮液のOD分布を図5に示した。
OD420はエタノール60~80%で全体の65%(35%+30%)が抽出された。
OD330とOD270は約45%がエタノール96%で抽出された。
写真3で調製した2%水溶液は凍結保存し、MSG-グルコース系(40℃)でのメイラード反応抑制作用を比較する予定である。
104節の結果からは、96%エタノール不溶画分のどこかにメイラード反応抑制作用があると推察される。
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