176.出芽しなかったサトウキビ株の除去 2018年5月17日
174節に記載したように今年の出芽率は5月3日の時点で昨年の半分であった。
その後、毎朝出芽状況をチェックしているのだがなかなか出芽率は増加しない。
たぶん冬の強い寒波の影響であると考えられる。
そこで、本日、発芽しなかった株は除去することにした。
写真1は除去後のサトウキビ畑の全景である。
サトウキビ畑の手前半分が発芽していないことがわかる。
出芽した株と出芽しなかった株の位置を図1に示す。
①出芽した株は南側に位置し、出芽しなかった株は北側に位置している。
寒波の朝に少しでも早く日があたる場所は救われたのだと思う。
②移植した側枝は全滅であった。場所も北側に位置するので寒波に耐えられなかったのだろう。
③もう一つ重要なことは除去した株の根を観察してみると白色の菌糸体が生育していたものがあることであった。
この菌糸体はおそらくキツネノエフデのものであり、キツネノエフデの菌糸体の感染により発芽が阻害されている可能性が高い。
菌糸体が認められた株のある位置は昨年、キツネノエフデの子実体が発生した位置と一致した。(177節キツネノエフデ)
写真2に除去した劣化株の写真を示す。
写真3~写真13には白色菌糸の状態を示す。
写真11には菌糸体だけでなくキツネノエフデの卵も認められた。
従って、この菌糸体はキツネノエフデのものであると考えて良いと思う。
除去した株の後には、旧サトウキビ畑で発芽したサトウキビを株分けして移植することにする。
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