183. タマネギの美味しい食べ方 2018年7月19日
近くのタマネギ農家の方からタマネギをいただき、そのおいしい食べ方を教えてもらった。
その方法を図1に示す。
電子レンジで8分も加熱するというのは、ずいぶん長いと思ったが、できたものの美味しいのには感激した。
当然ながらタマネギ特有の刺激臭はまったくなく、好みの調味料をつければいくらでも食べられる。
ウイスキーのおつまみには最適だ。
タマネギの刺激臭はアリインが酵素アリナーゼによりアリシンに変わることにより生じる。
しかし、加熱するとアリナーゼは失活するし、アリシンも分解されるので刺激臭は消失する。(図1)
レンジなし、ありのタマネギをホワイトリカーに浸漬した。(写真2)
1ヶ月間冷暗所に保存後、写真3に示す処理をして⑩濃縮抽出濾液を取得した。
図2にはホワイトリカーに浸漬したときの固形分バランスをしめす。
タマネギの固形分のうちレンジなしの場合は37%がレンジありの場合は40%が抽出濾液に移行した。
レンジ処理によりタマネギの重量は139.5gから95.1g と 32%減少した。
加熱による水分の蒸発によるものである。
しかし、固形分は保持されておりタマネギの旨味も保持されていると言えよう。
図3に抽出液の紫外可視吸収スペクトルを示す。
260nm、340nm、380nm付近にブロードなピークを有した。
抽出液の固形分濃度とODの関係を図4に示す。
着色度(OD420)は明らかにレンジあり>レンジなしである。
OD260,OD340,OD370はレンジなしの場合には添加固形分に対して直線関係を示したのに対し、レンジありの場合はシグモイド曲線となった。
低濃度ではレンジなし>レンジあり となり、 高濃度では レンジなし<レンジあり となった。
その理由はわからない。
タマネギエキスには抗糖化作用があると言われているので、次回は濃縮抽出濾液にMSGーグルコース系メイラード反応の抑制作用があるかを見ることにしたい。
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