221.菌糸塊分離シロップの再保存 2019年3月13日

 第189節 サトウキビシロップの菌糸塊で述べたようにウイスキーの空き瓶に保存したサトウキビシロップにカビは発生するかどうかは
蓋の密閉性によるものであると考えられた。
 そこで菌糸塊を分離した濾液を今度は蓋をきつく締めて密閉状態で再保存してみた。(写真1)



 その結果、写真に示すように密閉して再保存した場合は、表面に僅かに菌糸塊が認められただけでカビの旺盛な増殖は認められなかった。
従って、密閉さえしておけば(酸素がなければ)カビはシロップで増殖できないと言える。
従来保存のものも再保存のものも底部に沈殿部が発生していた。これは最初の灰汁分離で除去されずコロイド状に分散していた灰汁であると
考えられる。

 

シロップのRGBを図1に示す。再保存したものは従来保存したものよりも保存末期のRGが僅かに低下している。
これは最初のカビ増殖でスクロースが転化し、メイラード反応がおこりやすくなったためと考えられる。

 


 室温保存の経過写真を写真3に示した。

 

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