232. タマネギ皮抽出物のメイラード反応抑制作用 2019年5月2日
第227節「タマネギ皮の総ポリフェノール」で総ポリフェノールを分析したのと同じタマネギ皮抽出液のMSG-グルコース系でのメイラード反応抑制作用を調べた。
その実験方法を図1の40℃インキュベーション中の反応液の色調変化を写真1に示す。
写真2と写真3には40℃で10日間インキュベーションした反応液と5℃で保管した反応液の色調を比較した。
写真3のサンプルの紫外可視吸収スペクトルを図2に示した。
40℃インキュベーションと5℃冷蔵保存の吸光度差スペクトルを図3に、コントロールを100%としたときの相対吸光度差スペクトルを図4に示した。
図5には320nm,380nm,420nmの相対吸光度差を示した。
明らかに相対吸光度差が小さい(すなわちメイラード反応が抑制された)のは8枚目の皮の抽出液であった。
図6には乾燥サンプルあたりのTPP含量と相対吸光度差の関係を示した。
タマネギ皮抽出液のポリフェノールにはメイラード反応抑制作用があると見られる。
タマネギ皮に含まれる主たるポリフェノールはケルセチンである。
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