339. 第3サトウキビ畑のサトウキビジュースの総ポリフェノールの経過 2021年2月16日
本節は第306節の続きである。
2020年9月以後にサンプリングして凍結保存しておいたサトウキビの茎を搾汁し、総ポリフェノール(TPP)等の測定を行った。
写真1は凍結保存しておいた茎を冷蔵庫に24hr置いて解凍し、それを搾汁したときの状態である。
生ジュース10mlをガラス瓶にいれホットプレートで1分間加熱し凝集した沈殿を濾過して清澄ジュースを得た。
その時の状態を過去のデータと比較して写真2に示した。
図1には生ジュースと清澄ジュースの紫外可視吸収スペクトルを示した。
加熱による蒸発量は補正してある。
図2に生ジュースと清澄ジュース差のスペクトルを示した。
この差異は濁度を表している。
①生ジュースのBrixは2020年5月から9月にかけて低下したが、10月、12月は6月のレベルに戻った(図3)
②生ジュースのpHは2020年5月から10月にかけて低下してきた、12月には7月のレベルに戻った(図4)
③生ジュースのTPP濃度は微増が続いている。(図5)
④生ジュースのBrixあたりのTPP濃度は2020年9月をピークに減少に転じた。(図6)
⑤清澄ジュースのODは増加が続いている。(図7)
⑥生ジュースの濁度は2020年5月をピークに減少し、ほぼ一定のレベルを保っている。(図8)
次節で述べるように第3サトウキビ畑は3カビを残して刈り取った。
残った3株は次の時期にサンプリングして実験を終えることにしたい。
①2021年2月末 ②2021年4月末 ③2021年6月末
研究日誌の目次に戻る