347. 第3サトウキビ畑の経過17 2021年5月5日
本節は第343節の続きである。
第3サトウキビ畑に切らずに残っているサトウキビは2株のみになった。
今回はその2株のうちの一株を掘り起こした。
写真1にサンプリング前の第3サトウキビ畑の状態を、写真2はサンプリング前の該当株の状態を示した。
サトウキビ畑は野いちごに覆われている。
写真3はサンプリング後の状態を示した。
今回は根本には新芽が出芽している。蘖の蘖である。
写真4には根を除去した後の親株と蘖の状態を示した。
写真5は側枝を除去した親株の茎である。
茎の大部分は枯れて木質化していた。
写真6は側枝と蘖の状態である。
蘖は茎と葉鞘に分離した。
写真7に根の状態を示す。根から出ている新芽は分離せず、根に含めた。
写真8に示すようにこの根を別の場所に移植し観賞用のサトウキビとして育てるためである。
表1にサンプリング株各部位の重量測定結果を示した。
図1:葉と葉鞘の茎1本あたりの重量変化である。
図2:茎と根の茎1本あたりの重量変化である。
2021年12月以後、根の重量には大きなばらつきがあるが、近似曲線で見ると増加していると見るのが妥当であろう。
図3:茎1本あたりの総重量変化である。
図4:各部位の重量比率である。
図5:緑葉1枚あたりの平均重量である。
図6:茎1本あたりの平均緑葉枚数である。
最も重要な結果は図4'に示した各部位の重量比率である。
今回は変化の推移の傾向を見るために多項式近似曲線を示した。
①緑葉:2019年6月が最も高く、その後減少した。現時点では0%である。
②枯葉:2019年9月が最も高く、その後は2020年4月までほぼ一定、2020年5月以後落葉して減少し、現時点では0%である。
③葉鞘:2020年5月ごろまでほぼ一定、その後、蘖比率の上昇により比率は減少していった。
④茎;2019年10月から2020年2月が最大値となった。ちょうど収穫時期と一致する。
⑤根:2019年6月が最も高く2020年の夏が最低、その後再び増加傾向となった。
⑥新芽(蘖):2019年11月から急上昇、2020年9月ごろに全体の50%を占めほぼ一定となる。
⑦新芽(側枝):2020年8月に最も高くなり、その後減少した。
写真9に第3サトウキビ畑全体の経過を写真10~13に芽の生長を測定した株の経過を示した。
第3サトウキビ畑に残った対象株はあと一株である。
6月に最後のサンプリングを行うこととしたい。
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