434.第2サトウキビ畑の地温変化 2023年6月3日
第2サトウキビ畑の地温を毎日日の出直後に測定しているが、図1に示すように区画Aに設置した地温計の数値が他の区画に対して異常に低いことがわかった。
そこでA1の既設地温計の近くに新品の地温計を設置したところ、既設地温計の測定値のみが異常に低かった。(図2)
次にA1の既設地温計と同じ場所に新品の地温計を設置したところ、既設地温計の測定値が異常に低かった。(図3)
これよりA1の既設地温計は故障していると判断し、2023年5月31日より新しい地温計に交換した。
今まで417節と430節において第2サトウキビ畑の地温変化について論じたがA1の地温は測定値より高かったと考えらるので、今回は
A1のデータを除外して再度同様の解析を行った。
図4はゾーン別平均地温の変化である。最初の出芽が起こった3月15日以後地温が10℃以上になっており前回の結果と変わらない。
図5はゾーン別5日平均地温相対値の変化である。
ゾーン1に対し他のゾーンの相対地温が低くなるのは12月下旬から1月上旬である。
1月中旬以後はゾーン2はゾーン1より低いがゾーン3とゾーン4はむしろゾーン1より高くなった。
5月になるとゾーン間の温度差は縮まってきた。
図6には過去6年間の無出芽回数と12月中旬から1月中旬までの5日平均相対地温の相関を見た。
図7には測定期間と図1の相関係数の関係を示した。
無出芽回数と相対平均地温に強い負の相関があるのは12月31日から1月9日のまさに年末年始である。
図8には12月31日から1月9日の平均地温と無出芽回数の関係を示した。
これより無出芽回数が多いゾーンはこの時期の平均地温が1.8℃より低くなっていた。
図9に第2サトウキビ畑各ソーンの配置図と当該期間の平均地温を示した。
南東側のゾーン1とゾーン2は地温は高めであり、北西側のゾーン3とゾーン4は地温は低くなっている。
この時期だけの地温の差が無出芽回数に影響していることはしていることはまことに興味深い。
図10は地温測定時刻の経過を示した。
毎日、日の出直後(その日の最低地温に近い)に測定しているので、日の出時刻により測定時刻が変化している。
図11は測定時の天候別地温変化である。
夜間の放射冷却により快晴と晴れの日の地温が低くなり、雨と曇りの日は高くなっている。
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